量子科学技术研究开発机构放射线医学総合研究.PDFVIP

平成29年6月12日 量子科学技術研究開発機構 放射線医学総合研究所（量研放医研） 日本原子力研究開発機構（JAEA）から受け入れた被ばく作業員の その後の状況について １．患者さんの治療状況 （１）6月7日にJAEAから患者さんを受け入れ、量研放医研の緊急被ばく医療施設で 体表面汚染の確認と除染を実施した後、入院。 （２）DTPA(注1)治療、および線量評価のための肺モニター計測と、バイオアッセイ(注 2)を開始。 （３）6月10日、当初予定していたDTPA治療の1クール目の措置が終了し、患者さん の容態に特段の変化がないことを確認。 （４）6月11日以降、患者さん、およびご家族に診察と検査結果を説明した。 ２．検査結果（途中経過） （１）6月7日に受け入れた後、直ちに体表面汚染の計測を実施した結果、5名中 4 名の体表面汚染を確認したので除染を実施し、ほとんど除染することができた。 （２）肺モニターの計測は、受け入れ以降、3～4回実施。全員、いずれの回の計測か らも、プルトニウムについては明確なエネルギーピーク(注3)を確認できなかっ た。アメリシウムについては、計測データからエネルギーピークを確認した方が いるが、そのレベルは減少している。 （３）排泄物を用いたバイオアッセイは測定に時間がかかるため、継続して実施中。 ３．量研放医研での今後の対応 （１）退院後は、外来での診察と検査結果の説明を行う。 （２）線量評価の結果、必要と判断された場合は、再入院の上、2クール目のDTPA治療 を行う。 － 以上 － 用語解説 注１ DTPA ジエチレントリアミン5 酢酸 （英語名：Diethylene-triamine-pentaacetic acid）。 体内 に取り 込まれた プルトニウム の体外排泄 を促す効果 がある とされる、キ レート剤と呼ばれる薬剤。プルトニウムを積極的に排出 し、内部被ばくの量を減ら す効果 が期待 される。 注２ バイオアッセイ 個人の被ばく線量評価 のため、尿、便など人体からの排泄物中の放射性核種の放射 能を分析する方法。 注３ エネルギーピーク 放射性核種の種類や、その放射能を求めるためのγ線やX 線のエネルギー分布を測 定する際に、その放射性核種に固有なエネルギーのピークとして観測されるもの。 肺モニターにおいては、放射性核種ごとに特有のエネルギーがピークとして観測さ れる。 1 （別紙） 体表面汚染検査結果 平成２９年６月１２日 量子科学技術研究開発機構 測定器：Aloka　TCS-232 単位：ｃｐｍ １日目（6/7） ６日目（6/12） 主な汚染部位 最初 ふき取り後 シャワー後 下あご 140 80 23 左あご 105 58 20