医疗制改革関连法成立.pdfVIP

月例セミナー（158回） 療養病床再編の今後について 大道　久 日本大学医学部社会医学系　医療管理学分野　教授 講師　経歴 大道　久（おおみち　ひさし） 日本大学医学部社会医学講座医療管理学部門　教授 ■略歴 昭和45年 東京大学医学部 卒業 昭和52年 同大学院博士課程修了　医学博士 昭和52年 国立病院医療センター（当時） 臨床研究部医用生体工学室長 昭和54年 厚生省医務局（当時）併任 昭和57年 日本大学医学部病院管理学教室　助教授 平成元年 同　医療管理学教室　教授 平成19年 同　社会医学系医療管理学分野 （名称変更）教授 ■現在 明します。 厚生労働省　独立行政法人評価委員会 委員 まず一つ目は、超高齢社会が到来する中で、皆 （国立病院部会） 同 医療関連サービス基本問題検討委員会 委員 保険体制を堅持して、永続的社会保障制度を構 東京都 医療審議会 会長 築・運用していくことが基本命題です。 同 特定機能病院連携推進協議会 会長 同 都立病院経営委員会 委員長 2番目は、予防重視と医療の質向上・効率化で 同 社会福祉審議会 委員 す。国を挙げて徹底的に疾病を予防することで医 神奈川県 医療審議会 委員 日本医師会 医療政策会議 委員 療費の効果的な節減を図ることです。また、強く 同 病院委員会 委員長 うたわれている医療の効率的な提供の中に療養病 同 有床診療所に関する検討委員会 委員長 床問題があるわけです。本来の医療は終了してい 日本プライマリ・ケア学会　医学会長 日本医療機能評価機構　理事・評価委員長 るにもかかわらず、家族の受入や社会的な背景要 因から退院ができない。そのために入院を継続し 他 ているのはむだである。その具体的な場が療養病 床にかなり多いのではないか。したがって、一定 医療制度改革関連法の成立 の規模ないし病床数のある療養病床を再編し、病 床はまさに医療のためにあるという本来の姿に戻 平成1 3年に小泉内閣が成立し、中長期にわたっ しましょうということです。 て財政を本来の姿に戻そうとの基本的な考え方の 3番目の柱は医療費適正化です。これはまさに もと、医療制度改革がスタートしました。この間、 医療費抑制です。医療にはさざまな形があり、入 社会保障関係、とりわけ医療関連の制度改革は具 院して治療するのも、専門家が出向いて在宅で治 体的な形をとり、平成1 8年、医療制度改革関連法 療するのも医療です。ただ、そこにかかる費用を が成立しました。この制度改革の基本趣旨をご説 適正化して資源の効率的活用を図ることで、医療 32 費適正化の総合的な対策を推進するわけです。