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図画工作研究部 感性を育む造形活動 １．はじめに 、 図画工作研究部では、子どもの内にあるもの 〈子どもの感性〉を大切にし、全人格の 育ちを期待し、造形活動を通した子どもたちの学びを探ってきた。子どもの 〈感性〉は、 ものごとの良さや美しさなどの価値に触れたり、個々の思いの実現を目指す体験を重ね ることで、磨かれ、高められていく。そのための分科会ごとの研究 ・実践が行われてき たが、昨年度末、この研究について一部見直しをし、新たな分科会を立ち上げた。 今までは教育課程の枠組みを生かした四分科会であったが、第五の分科会は、授業の 中での子どもの変容を見取ることに主眼をおいてみた。これまでの分科会でも題材開発 の中で扱ってきた内容ではあるが、研究の切り口として、改めて “授業の中での子ども の変化”をクローズアップしてみることになった。授業の中での、子どもと 〈教師 ・友 だち ・題材 ・材料等〉の関係の中から “何か”を探っていく試みは、新たな視点の開拓 につながると期待する。他の各分科会は、仮説としての造形的な活動のねらいに、目の 前の子どもの姿を照らし合わせながら検証を繰り返し、研究を進めていくことになる。 ２．年間活動の概要 ４月 部会 ：運営組織 ・年間活動計画の作成、研究組織編成、研究分科会 ５月 写生会 ：各校にて実施 一斉部会 ：本年度行事 （区展、都展）について、研究分科会 ６月 部会 ：全体会、研究分科会 （事例研究、研究授業検討） 鑑賞研修会 ：「大回顧モネ」 国立新美術館 ７月 実技研修会 ：成増社教にて人体写生実技研修 ８月 実技研修会 ：二講座 『陶芸 ・鳩笛と土鈴』、『図工室環境を考える』 10 月 部会 ：全体会、研究分科会 （実践報告、研究協議ほか） 11 月 鑑賞研修会 ：「フェルメール 『牛乳を注ぐ女』オランダ風俗画展」国立新美術館 12 月 部会 ：全体会、研究分科会 区展委員会 ：各係より、連絡調整 １月 一斉部会 ：第四分科会 授業研究 「世界の友だちの絵をみてみよう」 齋藤貴子教諭 （板六小） 講師 伊藤嘉夫氏 （元高二小） ２月 区展 ・都展 ：期間中に鑑賞研修会を実施 ３月 部会 ：全体会、研究分科会発表 ３．研究内容 ◎第 １分科会 サブテーマ 『思いをこめた表現活動』 ○テーマについて： 昨年度の分科会から平面・立体に分かれて、平面のみを対象とした分 科会となった。「思い」のキーワードを昨年度から引き継ぎ、どのような題材に子どもは惹きつ - 22 - けられ、思い―気持ち、考えをもって制作していくのか、また導入の際の教師側の言葉がけ の工夫次第で子どもの想像力、創造力が随分違ってくるのではないか、そして作品の評価 は完成したものからだけでなく、制作途中の思いをもくみ取ってあげなければならない、など 作品制作全般の子どもの思いについて話し合った。平面作品の新しい技法（例えば版画な ど）を教えると子どもは興味を持って取り組むが、技法のみで終わり、それが自分の中で考 えを深める一手段として消化されるまでいかなかったり、思いを出しやすいように自由な領域 をどれだけとってあげるべきなのかなどについても話し合った。最終的に作品の展示、保管 の仕方まで話し合い、鑑賞の領域までいってしまったのだが、自分が作った作品への思いと いうのもあるということで、その実践方法も情報交換した。研究方法としては毎回作品を持ち より、実際作品を見ながら指導者から授業の様子、子どもの反応などの説明を聞き、最後は それらをふくめた実践カードを作ってまとめ、図工部全体に生かしてもらうべく配布する。 ◎第２分科会 サブテーマ 『つくり出す喜び、つたわる思い』 ○テーマについて ：新しい素材、魅