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ソーシャル?キャピタル論 ソーシャル?キャピタル論入門ネットワーク生態学サマースクール 2007年9月 3日 京都産業大学経営学部 金光　淳　 はじめに：SC論文数の推移 内容 １．定義と基本的考え方 　　　 ２．社会学的基礎 　　 ３．ソーシャル?キャピタルの測定 ４．最近の動向と今後のゆくえ　　 １．定義と基本的考え方 ソーシャル?キャピタルとは ソーシャル?キャピタル（社会関係資本）は、社会関係のネットワークへ投資することによって、社会生活において幅広いベネフィットをもたらすような特殊な資産である。経営学的にも無形資産としてブランド共に注目される。 人的資本の機能を補完、拡張 地域の経済パフォーマンス、健康と福祉、企業の革新性など、ソーシャル?キャピタル研究の領域は広い。 分析の焦点：共同体（国家や地域）、集団、組織）、個人である。 代表的定義 Bourdieu(1986)： 　　多かれ少なかれ制度化された相互の知己，認知関係の持続的な??????の所有と繋がりのある、現実的なあるいは潜在的な資源の総体 Coleman(1988)：社会関係資本はその機能（functions）によって定義される。それは単一のかたちをもつ存在ではなく、いくつかの異種があるが、それらに共通する要素が２つある。ひとつは、すべての社会関係資本は社会構造という側面を備えているという点である。もうひとつは、すべての社会関係資本が、個人であれ、団体という行為者であれ、その構造内における行為者の何らかの行為を促進するという点である。他の資本形態と同じように、社会関係資本は生産的なものであり、それなしでは不可能な一定の目的の達成を可能にする。 Putnam（1993）：協調的行動を容易にすることにより社会の効率を改善しうる信頼、規範、??????などの社会的仕組みの特徴 Burt(1992):　関係構造における個人の位置づけによって創造される利点 Lin(2001a):　特定目的の行為にアクセスされたり、活用される社会構造の中に埋め込まれた資源 ソーシャル?キャピタルの創発性 ソーシャル?キャピタル（SC）とは、人的資本（HC：Human Capital）の基盤に形成されつつ、独自の創発特性をもった「(人間関)係資本」であり、SCは人と組織、コミュニティーの複雑な社会的ネットワークの中に存在するので、社会関係資本として定義される。SCはHCと相補的、あるいは創出を促す。 またSCは，行動主義的には信頼の同義語として，集合的行動を容易にする規範とネットワークとしてとらえられる．そのため、「（一般的）信頼」をSCの代位尺度とする行動学的（とくに政治学的）研究が多い。 物的資本（いわゆる社会資本も含めて） 人的資本 私有財としてのSC クラブ財としてのSC 公共財としてのSC 準SCとしての知的資本 HCとSCの投資回収速度比較 SCの蓄積はHCに比較して速度自体は速い。HCでは加法的であるがSCでは指数的である． しかし，そのリターンの量と速度は，必ずしもSCの量に依存しない．投資の回収速度は，むしろ，関係が埋め込まれた社会構造＝社会ネットワークの質（ロケーションの良さなど）と機会構造（タイミングなど）に依存する． SCの５つの源泉 ??????：??????はSCの基礎的資源である。実体的な源泉である。 規範：規範の共有はSCの重要な要素である。 規則：規則も時として有効にSCを促進する。 信頼：信頼はSCと混同されるが，あくまで心理的な状態 信念：共通する信念は大きな役割を果たしうる。（文化的資本の重要性） 2. 社会学的基礎 SC論の系譜学 SC論の主要議論 １．集合的資産と個人的資産 コーポレイト?レベルのSCをどのように測定するか ２．封鎖的ネットワークか開放的ネットワークか？ 　　Coleman ｖｓ　Burt 集団は閉鎖的で凝集的であるべきか？ 断絶やブリッジに富むべきか？ ３．機能主義的な議論では？ SCは特定の行為における効果によってのみ把握される（コールマン） 　　　　→トートロジー ４．測定の問題 あまりにも単純でヒューリスティックでは？ 統合的な尺度はあるのか？ ５．SCの何を測定するか？ 社会ネットワークに埋め込まれた資源　（資源派） 社会ネットワークのロケーション　　　　　（ネットワーク派） 信頼という心理的状態　　　　　　　　　　　（信頼派） ６．ダークサイドの問題 SC論のプロトタイプとしての社会資源論 資源を動員することによって，就職，商売繁盛，高い地位の達成，移民の成功などの社会経済的地位の達成の??????や条件を研究する社会学的研究を社会的資源論