小学校第5学年.doc

小学校　第５学年 Ⅰ　「感謝の心」を育成する学習構想 Ⅱ　実践例　　　　　　　 １　題材名　　　　　「ごはんを残さず食べよう」 （キ）食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい食習慣の形成 ２　題材設定の理由 本学級の児童は、日常の給食では、楽しく食べる習慣はついているが、５年生になり主食の量が増えたためか、ごはんを中心に残滓が多い学級であり、数名の子どもがごはんを残している。残滓状況から、食べ物を大切にする気持ちや食べ物と健康のつながりに対する関心が薄いことがうかがえる。 一方、５年生になり社会科「わたしたちの生活と食料生産」の学習で、米作りの工夫や努力、日本の稲作の特徴や問題点などについて学んできた。また、総合的な学習の時間「育て、米」では、実際に田んぼ作りから田植え、日常の水の管理、除草等を体験し、米作りの大変さについてとらえている。 　　そこで、成長期にある児童にとって、元気に活動するためにも食事は大切であり、主食であるごはんが体の活動や脳のエネルギー源としての働きがあることを理解させ、給食でも残さず食べようとする態度を育てたいと考え本題材を設定した。 指導にあたっては、既習事項から、米作りにはたくさんの労力や工夫?努力がはらわれていることを思い起こさせ、そのような米を食べることができることに感謝する心を持たせたい。児童会保健委員会の活動による「給食の残り調べ」の発表から残量の現状を知ることにより、残さず食べるために自分たちができることを話し合わせる。残さず食べている児童の発表などを参考にして、各自が具体的方法を考え、実践することができるようにしていきたい。　　　　 ３　指導計画 事前指導 学級担任、栄養教諭?栄養職員がねらい、授業内容、提示資料、授業案を検討する。 「給食の残り調べ」を実施し、その結果を「学級活動コーナー」に掲示しておく。 実態の分析を行い、個別指導計画表を作成する。　　　　　　（児童―保健委員会活動） 本　　時 「給食の残り調べ」から本時の学習課題をつかむ。 米作りの既習事項から米の生産過程を想起させ、収穫するためには多くの作業や自然が関わっていることをふり返る。 日常の食べ方を意識して、体内での働きや必要量について理解する。 これから残さず食べるため、実践できることについて話し合う。（集団思考） 自らが実践することを具体的に決定する。（自己決定） 事後指導 給食時間に自己決定したことを実践している児童を称賛する。 学級通信等により学級担任との連携を図りながら、家庭へ「米の大切さ」や「食と健康」の関係について啓発していく。 他教科等との関連 ※「感謝の心」を育成する学習構想による。 ４　本時のねらい 　　米作りの生産過程や米の体内での働きを理解し、感謝の気持ちを持ち、ごはんを残さず食べようとする実践的態度を育てる。 ○　米の生産過程や働きを知り、ごはんを残さず食べるため実践できることを話し合うことができる。 ○　ごはんを残さず食べることの大切さを理解し、具体的な実践方法を考えることができる。 ５　展　開 段階 学習活動?内容 時間 形態 指導上の留意点　　　※評価 資　料 Ｔ１ Ｔ２ 導 入 １　本時の課題をつかむ。 (1)「給食の残滓調べ」の結果から気付いたことを発表する。 ?たくさん残している ?ごはんの日の残量が多い ?残滓量がゼロの日はない (2)どうしてごはんが多く残ってしまうのかを考え、本時の課題をつかむ。 ５ 分 一 斉 ○　保健委員会が「給食の残り調べ」結果を提示し、調査結果を説明させることにより、自分たちの課題として意識を高めるようにする。 ○　主食のごはんを取りあげ、めあてにつなげる。 ○　結果を見ての感想を述べ、課題意識を持たせる。 ○　ごはんの残滓状況写真を提示する。 給食の残り調べ表 残滓ごはん写真 展 開 ２　米作りについてふり返る。 ○おいしい米を作るために必要なことを発表する。 　?土つくり　　?草取り 　?水の管理　　?温度 　?鳥追い　　　?肥料 ３　ごはんの体内での働きや必要量について知る。　　 ?体を動かすエネルギー源 ?脳が働くためのエネルギー源 ?５年生の主食の量 ４　ごはんを残さず食べるための実践のめあてについて話し合う。　 ?配食の仕方 ?おしゃべりをしない ?体を動かす ?作ってくれた人のことを考える ５ 分 一 斉 ５ 分 一 斉 ２０分 一 斉 ○　既習事項から、米の生産過程を想起させることにより、収穫するまでには、多くの作業や自然が関わっていることを理解できるようにする。 ○　児童の日常の給食の食べ方を意識する場を設定し、疑問点や体との関係を栄養職員に確認できるようにする。 ○　机間指導をし、活発な話し合