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第十八章止血薬 第１節涼血止血薬 第２節化瘀止血薬 第３節収斂止血薬 第４節温経止血薬 【配伍】 1.生地黄?牡丹皮を加える：血熱妄行による出血。 2.党参?黄蓍を加える：崩漏不止で虚寒証に属する者。 3.烏梅?木香を加える：久瀉久痢。 4.竜眼肉を加える：脱力労傷、神疲乏力。 【処方】 双竜補膏。 【説明】 仙鶴草は収斂性の止血薬であり、各種の出血に使用することができる。トリコモナス性膣炎による陰部湿痒の治療に使用する場合、本品120gを煎じた薬液で膣を洗浄してから、薬汁を染み込ませたタンポンを膣に入れ、3～4時間後に除去すればよい。この治療は毎日1回、1週間連続して行う。近代研究により、仙鶴草が抗疲労作用と癌細胞に対する抑制作用を持つことが明らかになった。 このほか仙鶴草は労力過度によって引き起こされた脱力労傷の治療にも使用されるため、脱力草とも呼ばれている。 3、紫珠　しじゅ 【性味】苦、澀、涼 【帰経】肝、肺、胃 【効能】 1.収斂止血 2.清熱解毒 【応用】 1.各種の出血証：特に血熱によるものに適している 2.熱毒瘡瘍、火傷 【用量】10～15g 7、苧麻根　ちょまこん 【性味】甘、寒 【帰経】心、肝 【効能】 1.涼血止血 2.安胎 3.解毒 【応用】 1.血熱による出血：喀血、吐血、鼻出血、崩漏など 2.胎動不安、胎漏下血 【用量】 10～30g 【配伍】 阿膠?当帰?白芍を加える：胎漏下血 【処方】 苧根湯 8、羊蹄　ようてい 【性味】苦、澀、寒 【帰経】心、肝、大腸 【効能】 1.涼血止血 2.解毒殺虫 3.瀉下 【応用】 1.血熱妄行による出血：吐血、鼻出血、血便、崩漏など 2.疥癬、瘡癰、火傷 3.便秘 【用量】10～15g 1、三七　さんしち　Sanchi Root 【性味】甘、微苦、温。 【帰経】肝、胃。 【効能】 1.化瘀止血。 2.定痛。 3.抗疲労、鎮静、安眠。 4.強心。 5.コレステロール低下。 【応用】 1.体内外の各種出血、瘀血を挟兼している者に特に適している。 2.打撲外傷、瘀滞腫痛、癰腫瘡瘍、毒蛇咬傷。 3.冠性心疾患、狭心症。 4.虚血性脳血管疾患、脳出血後遺症、頭部外傷。 5.慢性肝疾患。 6.高血脂症。 【用量】 3～9g。粉末を服用する場合は毎回1～1.5g。外用には適量。 【禁忌】妊婦および陰虚の者には慎重に使用する。 【配伍】 1.白芨粉を加える：肺癆咳血、気管支拡張による喀血、吐血、血尿、血便、衄血。 2.茜草を加える：吐衄、瘀血発斑。 3.血竭を加える：創傷、打撲外傷、瘡癰腫毒。 4.人参を加える：吐衄、血尿、血便、崩漏下血、虚労咳嗽、冠性心疾患、狭心症。 5.藕節?白茅根を加える：吐衄、瘀血発斑。 6.防風?赤白脂を加える：血便。 7.丹参を加える：冠性心疾患、狭心症で瘀血に属する者。 【処方】 1.雲南白薬。 2.化血丹。 3.腐尽生肌散。 4.保元寒降湯。 5.勝金散。 6.三七散。 【説明】 三七は止血?活血?養血の三種類の作用を兼ね備え、止血しながらも瘀を留めず、活血しながらも血を消耗しないという特徴を持つため、各種血証に広く使用され、内服?外用を問わず優れた効果を持っている。李時珍は本品について「南人軍で創傷の要薬として使用され、優れた効果があると聞いている」と述べている。また三七は消腫止痛に優れており、各種の難治性の疼痛や腫瘍に対してもよく応用される。粉末を内服することが多いが、外用してもよい。近年では冠性心疾患、狭心症、心筋梗塞などに良く使用されるだけではなく、肝疾患、高血脂、頭部外傷、胃潰瘍などにも使用される。また強壮剤として使用すると、その効能は人参に似ている。 三七は活血散瘀止血?消腫止痛の効能を持ち、白芨は補肺生肌?収斂止血の効能を持つ。三七は散の作用を主とし、白芨は収の作用を主としているため、この二薬を配伍することにより、一走一守?一散一収?互制互用をはかることができる。 三七は参三七、田七とも呼ばれる。 2、茜草　せいそう　India Madder Root 【性味】苦、寒。 【帰経】肝。 【効能】 1.涼血止血。 2.活血祛瘀。 3.通経。 4.止咳祛痰。 5.結石形成抑制、および排石。 6.抗癌。 7.白血球数増加。 【応用】 1.血熱挟瘀によって引き起こされた各種の出血証。 2.血滞経閉。 3.打撲外傷による腫痛、齲歯痛。 4.痹証の関節疼痛。 【用量】 9～15g。止血には炒炭茜草を使用し、活血通経には生茜草か酒炒茜草が適している。 【禁忌】 脾胃虚弱や陰虚火旺の者、妊婦、出血で瘀滞のない者には慎重に使用する。鉄を忌む。 【配伍】 1.大薊?小薊