外科学Ⅰ（消化器肝）-iSystem-β版.docVIP

PAGE PAGE 1H16年度（2004）耳鼻科卒試本試験　解答編H16年度（2004）耳鼻科卒試本試験　解答編080830改訂【問5の選択肢5、問7の選択肢1を訂正済み】1-1．（　　）に「気導」、「骨導」のいずれかを記しなさい。伝音難聴では、（1．骨導）聴力閾値は正常範囲であるが、（2．気導）聴力閾値が上昇しており、（3．気導）―（4．骨導）差が認められる。感音系の障害の有無の診断には、（5．骨導）聴力検査が必須である。解説：Air-Bone Gapがあるときは、伝音性の難聴を疑う。外耳道や中耳、耳管の障害によるものである。これ以降の参照：切替一郎「新耳鼻咽喉科学第10版」南山堂p69～1-2．次の記述に最も適当な用語を以下のa?kの中から選び、記号で答えなさい。 a．聴力レベル　b．中枢性難聴　c．最小可聴領域　d．補充現象　e．遊戯聴力検査 f．聴性行動反応聴力検査(BOA)　g．伝音障害　h．機能性難聴　i．周波数　j．聴性脳幹反応（ABR）1）新生児の聴力検査には（　聴性行動反応聴力検査(BOA)　　）や（　聴性脳幹反応（ABR）　）が使用される。2）自記オージオメトリーでJerger V型が認められた場合、（　機能性難聴　）が強く疑われる。3）オージオメータの0dBは各周波数とも正常者の（　最小可聴領域　）に合わせてある。4）音の大きさの（　補充現象　）が認められた場合、内耳障害を疑う。5）（　中枢性難聴　）では聴力レベルに比較して語音弁別能（最高明瞭度）が悪い。6）一般に3歳児になると（　遊戯聴力検査　）により、左右別に聴力測定が可能になる。7）オージオグラムの縦軸は（　聴力レベル　）、横軸は（　周波数　）で、その単位はそれぞれdB、Hzである。8）Weber testで難聴側（患側）に偏って聴こえた場合、この難聴は（　伝音障害　）である。参考：Jergerの分類…I型：正常または伝音難聴、II型：内耳性難聴、III型：蝸牛神経障害tone decay陽性、IV型：蝸牛神経障害、V型：非器質性聴力障害。なお、聴神経腫瘍ではIII型が多い。2．次の記述のうち、伝音難聴に関連した記載にはA、感音難聴に関連した記載にはB、両者に共通に関連した記載にはCを記しなさい。【1． C　2． A　3． B　4． A　5． B　6． B　7． B　8． C　9． B　10． B】ポイント　難聴は、大きく分けて伝音難聴（外耳?中耳性）と感音難聴（内耳?内耳よりも中枢）に分けられます。Air Bone Gap気導骨導差は伝音難聴で見られます。ここには出ていませんがWeber試験、Rinne試験も復習しましょう。Weberは音叉を真ん中に立てると、伝音難聴で患側、感音難聴で健側に偏る。Rinneは乳様突起に立て、骨導が聞こえなくなったときに直ちに耳に当てて気導を検査する。気導が長ければRinne陽性です。この場合健康か感音難聴が多いです。4．伝音難聴だけの場合、骨導聴力は保たれるので音量を上げれば必ず聞こえる。9．周波数選択性は外有毛細胞の作用で不要な音?雑音を除去する能力。感音難聴で劣化する。10．後迷路性難聴とは…感音難聴を内耳（＝迷路）性と後迷路性に分けた場合の呼び名である。後迷路性難聴はさらに、末梢性（第VIII脳神経）、中枢性に分けられる。中枢性の場合、補充現象は陰性！（補充現象は有毛細胞の障害を意味する）3．急性中耳炎に関する次の記述のうち正しいものに○、誤っているものに×を記しなさい。1．○…上気道炎（鼻炎、鼻咽腔炎、アンギナ）に引き続いて起こる。2．×…経耳管的に起こる。3．○…鼓膜が穿孔すると、耳痛は軽快する。【新耳鼻咽喉科学p130】4．×…抗菌薬だけでは不十分であり、切開排膿が必要となる例も多い。5．○…反復する中耳炎に対しては効果が高い。6．○…保育園で発生する急性中耳炎は、複数の児童にわたって移ってゆくことが分かっている。7．×…小児では神経障害からの回復が起こりやすいため正しくない。※学生レベルの問題としては議論が起こりうる問題ですが、大島準教授によれば「専門医試験レベル」なので、気にしないでいいでしょう。気になる人のために：急性乳様突起炎、硬膜外膿瘍、脳膿瘍をはじめとした各種合併症の発生と顔面神経麻痺です。8．×…検出される菌は肺炎球菌、インフルエンザ桿菌（この2つで8割）、黄ブ菌、モラキセラの４つである。また、それ以外にGroup A Streptcoccusも検出され、黄ブ菌よりも起炎菌になる率は高いようである（黄ブ菌は常在菌でもあるため）。9．×…この中で特に問題になっているのは、PRSP = penicillin resistant S.pneumoniaeとBLNAR = beta-lac