技術調査のまとめ（地中熱下水等を利用したヒートポン ….PDFVIP

資料２ 技術調査のまとめ（地中熱・下水等を利用したヒートポンプ空調システム） 1． 技術の概要 (1) 技術の仕組み ヒートポンプ空調システムの熱交換先を地中熱（地下水・下水）とした技術であ る。 ヒートポンプを冷却利用する際の排熱を、地中（地下水・下水)へ放出する ことができ、ヒートアイランド対策に寄与することが出来る。 図 1 地中熱を利用したヒートポンプ空調システムの概念図（冷却の場合） 出所：地中熱利用促進協会ウェブサイトより 1 (2) 当技術の主な環境改善効果 ① ヒートアイランド対策 空冷式のヒートポンプと異なり、冷房時排熱を空気中ではなく、地中に放出する ことから、大都市部におけるヒートアイランド現象の緩和に繋がる。 ② 省エネルギー効果・地球温暖化防止 夏期には外気温よりも温度が低く、冬期には外気温よりも温度が高い地中熱（地 下水）を熱源として利用することで、冷暖房の省エネルギーに繋がる。 また、地中熱を利用したヒートポンプ空調システムの場合、熱交換は水冷式で行 われ、通常の空冷式に比べて熱交換器を小さくできるため、同様に冷暖房の省エ ネルギーに繋がる。 ③ 騒音対策 通常のエアコンディショナなどと異なり、放冷用室外機がないので、稼動時騒音 が小さくて済む。 2 2． 技術調査結果の要点 (1) 当該分野の関連企業 当該技術に関連する企業は、「専門分野」と、「サービス形態」の2 軸から特徴 を捉えられる。 「専門分野」軸では、建築系・設備系・土木系の3 タイプに分類でき、設備 系・土木系が多くを占める。 「サービス形態」軸では、機器や材料のみを扱ういわゆるメーカーか、それ らを組み合わせてシステム化することをサービスとする設計・施工業に特徴 が分かれる。 各業種とも関与する地中熱・下水熱利用システムの特徴に相違はないが、有する 技術の範囲によって当該システムへの関わり方が異なる。 設計・施工を取り仕切る 機器のみ扱う ← 住宅メーカー 建築系 設計事務所 建築系環境コンサルタント 野 分 門 専 設備系 設備設計・施工会社 設備機器メーカー 土木系コンサルタント・施工会社 土木系 → （大多数が土木系） 土木材料メーカー 大手ゼネコン ← サービス形態 → 3 建築系：自社内で機器を有することはまれで、システムの全体統括を行う ・住宅メーカー －他社の機器を組み込んだパッケージ商品を一般消費者に販売する。