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平成20年10月31日 宮 崎 県 内 科 医 会 誌 第74号 【巻頭言】 ［巻　頭　言］ 会長に就任して 宮崎県内科医会会長　 栗　林　忠　信 県内科医会の創設は昭和37年であり，その後，約半世紀の間に，８名の歴代会長のもと，輝か しい歴史と伝統が築き上げられてまいりました。私が宮崎医科大学第３内科に赴任しました昭和 52年当時は竹野融先生が第３代の会長をされており，その後，古賀孝先生，中村元先生へと引き 継がれておりました。その当時，私自身は殆ど医師会活動に無関心で，疎遠にしておりましたが， 平成２年，福田実先生が第６代会長に就任された時から，お声がかかり，内科医会の活動に関わ るようになりました。前任の志多武彦会長の元で８年間，副会長をさせて頂きましたが，この度， 志多先生が勇退され，その後任として，第９代県内科医会会長の大役を仰せつかりました。身に 余る光栄で，その責任の重さをひしひしと感じております。もとより浅学非才の身で，その重責 を十分に果たせるのか，甚だ不安でありますが，お引き受けした以上誠心誠意，会務に傾注し， 出来る限りの責務を果たしたいと考えますので，よろしくお願い申し上げます。 役員改選に当って，副会長以下，常任理事，理事，監事などに県内各郡市内科医会より秀逸の 先生方に就任して頂き，強力，かつ若々しいキャビネットが出来上がり，心強く思っております。 必ずや会員の先生方のご期待にそえるものと確信しております。 さて，第25回中間法人日本臨床内科医会総会が来る平成20年４月13日に東京フォーラムで開催 されました。平成20年度の事業計画が示され，臨床内科学の発展，国民医療の向上，特に日本人 の生活習慣病対策の充実を中心に据え，１. 臨床内科学の位置付けと地位の向上，２. 内科学生涯 研修の強化，３. 内科診療報酬体系の合理化と改善，の３項目を柱として，事業内容の充実，発展， 財政基盤の強化，及び組織の拡充を図ることが承認されました。平成20年３月31日現在の日臨内 会員数は16,818名で，昨年度よりも48名減少しております。また，専門医，認定医の大半が60歳 以上の高齢者で占められている現状であります。ちなみに本県の内科医会会員数は330名であり ます。若い医師の勧誘を進め，会員増を図ることが僅々の課題でありますが，我々も会員増に向 けて魅力有る内科医会を構築したいと考えております。 ところで，平成20年４月の診療報酬改定については，先生方も大きな失望と不満，不安を抱か れたことと思います。日本臨床内科医会は，第一線の地域医療を担う医師集団の立場から，永年 に亘って築き上げてきた患者と医師の信頼関係を崩壊させ，ひいては医療現場を無視した地域医 療の崩壊をもたらす平成20年度診療報酬改定に対して，４月の総会の理事?代議員会において，１. 後期高齢者診療報酬体系の見直し，２. 外来管理加算の時間要件撤廃，の２項目を決議して，厚 生労働省と日本医師会に送付しました。 後期高齢者診療報酬体系については，宮崎県医師会，市郡医師会の働きかけで，多くの先生方 が手上げに慎重な態度を示して頂き，本当に感謝申しあげます。当面は今後の国会審議を見守る しかないと存じます。一方の外来の時間要件に関しては，多くの先生方が不満を抱いているにも 係らず，まだ具体的な動きは何も示されていません。今後，日臨内を通じて，何としても撤廃に もっていかせるように働きかけていきたいと考えております。 まだ新執行部になって半年足らずでありますが，先生方の御期待に沿うように頑張りますので， 何とぞよろしくご支援，御協力をお願いして，私の就任の御挨拶とさせていただきます。 ?1? 【特　集】 宮 崎 県 内 科 医 会 誌 第74号 平成20年10月31日 がん医療における緩和ケア 宮崎市郡医師会病院内科（緩和ケア病棟）